痴漢で弁護士をお探しの立川・多摩地域の方へ
痴漢はどのような罪になるか?
痴漢をするとどのような罪になるかについて正確にご存じの方は多くはありません。
痴漢罪という犯罪はなく、電車内などで痴漢を行った場合、各都道府県ごとの条例である迷惑防止条例に反する行為(迷惑防止条例違反)という罪になるか、刑法上の強制わいせつ罪という罪になるかのどちらかとなります。
基本的に、程度の激しい痴漢行為であれば強制わいせつ罪となり、そこまでに至っていなければ迷惑防止条例違反となりますが、2つの罪を区別するうえでの一応の目安としては、服の上から体を触った場合には迷惑防止条例違反となり、下着の中に手を入れて触った場合には強制わいせつ罪になるということになっています。
ただ、この区別は絶対的なものではありませんので、結局は、ケースごとにどちらの罪になるか判断されます。
痴漢で捕まると刑務所に行かなければならないの?
まず、迷惑防止条例違反にあたる痴漢で捕まった場合には、初犯で、被害者の方と示談(加害者が被害者に対しお金を支払う代わりに、被害者が加害者を許したり、被害届を取り下げたりすること)が成立すれば、不起訴になる可能性が高いです。
被害者の方と示談が成立しなければ、略式起訴(検察官が通常の刑事裁判ではなく罰金や科料を科すための簡易な刑事手続を行うことを求めること)となり罰金となる可能性が高いです。
仮に初犯ではなく、性犯罪の前科(過去に有罪判決を受けた事実)があった場合、略式起訴ではなく通常の起訴により通常の刑事裁判となり、執行猶予中であれば実刑判決となる可能性が高く、執行猶予中でなければ執行猶予となる可能性が高いです。
他方、強制わいせつ罪にあたる痴漢で捕まった場合には、強制わいせつ罪は親告罪といって被害者の方の告訴(被害者が犯人の処罰を求めること)がなければ起訴できない罪ですので、被害者の方と示談が成立し、告訴を取り消してもらえれば必ず不起訴となります。
被害者の方と示談が成立しなければ、起訴され、通常の刑事裁判となり、性犯罪の前科があれば実刑判決となり刑務所に行かなければならない可能性が高く、性犯罪の前科がなければ執行猶予になる可能性が高いです。
以上、痴漢で捕まると、どのような処分になるかを説明しましたが、処分・刑罰はあくまでケースごとに判断されるものですので、必ず説明した通りの結果になるとは限りません。
なお、実刑判決で刑務所に行く場合はもちろん、罰金も執行猶予も有罪判決であることに変わりはありませんので、前科がついてしまうことに注意が必要です。
痴漢で弁護士に依頼をするメリット
既に説明させていただいた通り、迷惑防止条例違反にあたる痴漢で捕まった場合、被害者の方と示談が成立すれば、初犯である限り、不起訴となり前科がつかない可能性が高いです。
また、強制わいせつ罪にあたる痴漢で捕まった場合には、被害者の方と示談が成立すれば、必ず不起訴となり前科はつきません。
加えて、仮に痴漢で逮捕や勾留といった身柄拘束をされてしまった場合でも、被害者の方と示談が成立すれば、その時点で釈放になる可能性が高くなり、長期の身柄拘束によりお仕事や学業に支障が生じることを防ぐことができます。
このように、痴漢で捕まってしまった場合には、深く反省をしたうえ、被害者の方に謝罪をし、示談という形で被害者の方に許しをもらうことが最も重要になります。
ただ、被害者の方と示談交渉をするためには、警察や検察から被害者の連絡先(電話番号・住所など)を聞く必要があります。
しかし、警察や検察から被害者の連絡先を聞けるのは、基本的には、弁護士のみです。
そのため、本人やそのご家族の方などが弁護士をつけずに被害者の方と示談交渉を行おうとしても、被害者の連絡先が分からず、交渉を開始することすらできないということになります。
また、特に性犯罪の被害者の方は非常に不安定な精神状態に陥っていることが多く、示談交渉をするうえでも十分な配慮が必要になります。
この点、弁護士であれば日頃から交渉を行っているため、適切な示談交渉を行うことができます。
このように、被害者の方と示談をしたい場合には、早期に弁護士をつけたうえで適切な示談交渉を行ってもらうことが重要になるのです。
痴漢が冤罪(無実)である場合はどうすればよいか?
痴漢で捕まった後に「自分はやっていない」と無実を訴えた場合、逮捕・勾留と長期にわたって身柄拘束をされてしまう可能性が高くなります。
そのような長期の身柄拘束のなかで不安定な精神状態になり、長時間の取調べを受けると、無実であるにもかかわらず「やりました」と自白してしまうことがあり得ます。
このような自白は供述調書という形で書面に残り、刑事裁判の際に証拠として提出されることになりますので、裁判の場で「自分はやっていない」と主張したとしても、有罪判決が下されてしまう可能性が高くなってしまいます。
そのため、痴漢で捕まった場合には、そのご家族などが早期に弁護士に探し、どのように取調べを望むべきかなどのアドバイスを聞くことが重要になります。
また、痴漢事件における重要な有罪の証拠は、被害者の方の証言(供述)です。
そのため、被害者の方の供述調書を細かく分析するなど、矛盾している箇所や不自然な部分などがないかを慎重に検討する必要があります。
また、裁判で被害者の方の証人尋問を行う場合には、反対尋問として弁護士から被害者の方に質問をすることによって被害者の証言の信用性に疑いがあることを明らかにするよう努めます。
このように、被害者の方の証言(供述)を慎重に検討するのは弁護士の役割というわけです。
大まかにはお分かりいただけたと思いますが、痴漢で捕まった場合には、被害者の方との示談交渉や取調べの対応が特に重要になりますので、早期に弁護士からサポートを受けることが非常に効果的です。
立川法律事務所では、痴漢事件をはじめとした刑事事件についてお悩みの立川・多摩地域の方に対し、積極的にサポートをさせていただいております。
痴漢でお悩みの立川・多摩地域の方は、お早めにご相談をいただければと思います。
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